インフルエンザ予防法
 平成15年5月22日から24日まで、アクロス福岡で第45回小児神経学会が開かれました。朋診療所からは宍倉が「重症心身障害者通所施設における医療的ケアの実施ー小児神経科医の役割と医療・福祉の連携ー」という演題で口演してきました。小児神経専門医が地域福祉現場では身近に必要で、専門医を介して他の医療機関と顔を合わせた連携をとることで重症者のグループホームや日中の生活はより安全で広がる事を訴えました。同じセッションで関西医大小児科の荒木先生から「養護学校の学校医としての小児神経科医(大阪府下の現状と今後の課題)」を発表されました。小児神経科医は医療的ケアの指導をするだけでなく校医として養護学校に出向くことは大変有意義であり、特に給食時に立ち会う校医もおり、小児神経専門医あるいは障害児医療の専門医がいることが現場からも強く望まれたと報告されました。朋診療所の報告と通じるものがありました。医療的ケアについては心身障害児総合医療療育センターの北住先生がシンポジストとして「医療的ケア」への専門医としてのかかわりを口演され、先生を中心に国や医師会、看護協会へ出した具体的な要望等をの動き等を発表されました。イブニングセッションの「障害者の地域移行と支援費制度」では現在施設に入居されている障害者でも地域生活が可能な方がおられるのではないかが検討され、むらさき園の児玉先生は40歳で施設から出て地域でアパートを改造して暮らした男性を紹介されました。本人の強い希望で実現したのですが、母親は猛反対であったとの事です。散歩するうれしそうな姿が印象的でした。また宮城県の拓桃医療
育センターの田中先生は「重度な障害児者が地域で安全に楽しく暮らせるためのグループホーム設立」を発表されました。これは宮城県が県職員が実現させたい事業計画から実施までをその発案者に行わせるという県内ベンチャー事業「プロジェクトM」に公募し、33企画の中から最優秀事業に選ばれ、7000万円の予算とともに事業化が認められたものです。宮城県の浅野知事、田中先生の企画を選択するとはすごいですね。まだまだきりがないのですが、今学会では障害をめぐる問題が大変多く語られ、小児神経学という学問を基盤にして、障害児・者の生活を豊かにする努力を多くの小児神経科医が是非やりたいと望んでおり、底流が動き始めている印象を持ちました。厚労省障害保健福祉部企画課 大塚さんも発表され、学会での意見や要望はすぐに答えることはできないが、厚労省に確実に伝えてゆく事はしていく述べられました。話がつきない感を持ったのは私だけではなかったと思います。大変印象深い学会でした。とりあえず一歩一歩できる事からやってゆきましょう。来年の学会は東京です。
2003/03/03