朋 診療所は平成5年、社会福祉法人「訪問の家」の公益事業として開設されました。開設者は初代法人理事長 朋瀬延(医師)、診療所長は重症心身障害者のための通所施設・朋に平成元年から嘱託医として勤務していた宍倉啓子(小児神経科医)です。重症心身障害者の卒後の活動の場として朋は昭和61年に開所しましたが、当時このための制度がなく朋は知的障害者更生施設という制度でなっています。そのため重心施設のような医療体制(病院)ではありません。しかし通所されているメンバーは呼吸や食事をすることが難しかったり、日常生活も全介助で感染症や消化器系などの重い合併症をおこしやすいのです。快適に朋の生活を送るために日常的に健康を管理する医療の必要性が年々切実になってきました。嘱託医では助言ができても治療ができません。また障害があるとちょっとしたことで一般の医療機関に出向くには勇気が必要で、治療が遅れてしまう事も多いようでした。目の前のメンバーの治療がしたい・・・これが診療所を引き受けたきっかけです。朋は日浦美智江先生、本間恵美先生、保護者の皆さんなどたくさんの方々の大変な努力でできた施設です。そしてそのような成り立ちの朋を慕うたくさんの地域の障害を持つ方々がいらっしゃいます。医療が必要なのは朋のメンバーだけではありませんでした。大学病院や大病院にはない家族的なしかし専門の医療がどんなに望まれているかをこの10年間で実感しています。今では「訪問の家」施設関係の方よりも地域の障害を持つ方の受診が多くなっています。入院施設を持たないことで困ることも多かったのですが、国の方針で在宅医療、病院と診療所との連携(病診連携)が進められる中、地域病院の先生方のご協力が得られるようになってきました。まだまだ多くの課題のある診療所ですが、スタッフ一同、診療所の課題はそのまま障害を持つ方の課題と思っています。安心して楽しく充実した人生を送るために医療をどのように提供できるか・・・朋 診療所はいつも考えています。

朋診療所の役割と設立目的